『がっこうだってどきどきしてる』アダム・レックス
2018年 全国読書感想文コンクールの課題図書!
『がっこうだってどきどきしてる』アダム・レックス
低学年(1・2年生)の部の課題図書に選ばれた絵本です。
特に、今年入学してきた記憶の新しい1年生にとって、
共感しやすく、感想文が書きやすい内容になっています。
“がっこう”にも心がある。
だから、はじめて子ども達が登校してくる日は、
学校もどきどきするのです。
ある女の子に、
「がっこうなんてきらい」と言われた“がっこう”は、
気持ちがトゲトゲして、
ついうっかり、非常ベルを鳴らしてしまいます。笑
でも、その女の子もだんだんと学校になじんで、
楽しそうにしていると、“がっこう”も嬉しくなり、
授業中に先生の問題に答えたり、
壁に画びょうで絵を貼られて、くすぐったがったりします。
「“がっこう”という大きな建物にも、ちゃんと気持ちがあって、
子ども達を見守ってくれているんだな。」
「キレイに掃除をしたら、“がっこう”は喜ぶかな。」
「夏休みの“がっこう”は、どんな気持ちかな。」
と、いろいろ想像するのが楽しい絵本です。
課題図書にも選ばれていますし、
町の図書館や、各学校の図書室にもあると思います。
ぜひ一度、手に取ってみてはいかがでしょうか。
『銀河鉄道の夜』宮沢賢治
一度は味わってほしい世界観『銀河鉄道の夜』
あなたは、幼少期に記憶に残っている絵本の中で、
忘れられない絵はありますか?
『レオレオニ』や『ねずみくんのチョッキ』、『モチモチの木』などでしょうか。
それとも、『だるまちゃん』、『はれときどきぶた』、『わかったさん』ですか?
今日は、『銀河鉄道の夜』を紹介します。
この本は、1冊2050円という価格が申し訳ないくらいの
読後感が味わえます。
まずは、宮沢賢治先生。
独特の文体や表現に、今はない児童文学の才が見えます。
今後、こんな物語を書ける人が出てくるのでしょうか…。
そして、何といっても挿絵。
印象に強く残る素晴らしい挿絵は、切り絵で著名な藤城清治さん。
藤城清治さんは、
宮沢賢治先生の『風の又三郎』や『セロ弾きのゴーシュ』の挿絵も手がけています。
幼少期に見た絵は、成人しても熱く記憶に残ります。
その子が大人になったら、原画展に行ったりして…。
(昇仙峡 影絵の森美術館のブログを書きました。2018.9.25)
小学校卒業までに、一度は味わいたい世界観。
親も懐かしさゆえに楽しめますし、小学生へのプレゼントにもピッタリです。
『しょうてんがいくん』 大串ゆうじ
ユーモア満載!子どもの目を引くレトロな絵
- 著者 大串ゆうじ
- 発売日 2016/11/10
- 対象年齢 4才〜
- 出版社 偕成社
- 2人で読める
- 声出し100%
- 探し絵集中本
個展での作品発表に加え、テレビや広告、
雑誌などのイラストレーションも手がける大串ゆうじさん。
その第1冊目となる『しょうてんがいくん』を手にとってみると、
細かい絵の隅々までにこだわりが見えてきます。
そのこだわりは、絵だけではありません。
登場人物が、
「えほう まき♀」(恵方巻)や「アマイモノガ・スキー」など、語呂合わせが面白い。
はじめは何のことやら思いつかない子どもも、
その意味と人物が頭の中でつながってピンときたとき、
嬉しくて何度も声に出していました。
兄弟や友達、親子の会話が盛り上がること間違いなし。
つい手に取りたくなる表紙が魅力的な絵本です。
是非、読んでみてください。