きすけ@ブログ

好きな季節は秋。どこでもたそがれます。

『こんにちは たまごにいちゃん』あきやま ただし

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「一人一人、成長の早さは違う」ってことを教えてくれる本

 

 

「たまご」なのに、にいちゃん?

どういうことでしょう。

その理由は、読めば分かります。

 

この本は、幼児〜小学校低学年までが対象になりそうです。

 

すべてひらがなで読みやすく、

国語の力から言うと、会話文がちょうどいい具合に入っています。

「うーん、うーん。」

「わーっ たすけてーっ!」

 

ついでにオノマトペも勉強できます。

・こんこんこんこん

・ばりっ!

・ごち〜ん

・ぱらぱら  など

 

1年生の子どもたちに読み聞かせをしようとしたら、

「もう読んだことあるー!」「これと似てるの家にもあるー!」

だそうです。認知度高い。笑

 

でも、改めて読み聞かせると、

「たまごにいちゃんって、最初はクチバシが出てなかったんだね。」

「足だけ出して、前をみないで走れるたまごにいちゃん、すごいな。」

と感想を発表し合って楽しそうでした。

 

全体的に黄色いページが続き、明るい気持ちで読めます。

 

ニワトリのお母さんが、いつまでもたまごから出てこられないたまごにいちゃんを

分け隔てなく、大切に育てているのにも感動します。(親目線?)

 

表紙も可愛く、何度でも手に取りたい本、友達に貸してあげたい本になりそうです。

 

たまごのまま、大きくなれるかは心配ですが(笑)、

シリーズなので気長に読んでいきましょう。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

『クリスマスにはおくりもの』五味太郎

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「あの子にプレゼントしようかな♫」

〜クリスマスが待ち遠しい子どもたちへ〜

 

12月上旬。

書店の児童書コーナーに行くと、

目を惹くクリスマスの本とポップがにぎやかに。

 

五味太郎さんの『まどからのおくりもの』と並んで、

『クリスマスにはおくりもの』が置いてありました。

 

五味太郎さんの絵で、クリスマスを感じられるなんて、何だか得した気分。

やさしい絵に赤と緑のクリスマスカラーに、ほっこりします。

 

サンタさんが、女の子にプレゼントを持っていくと…

くつ下の中には、サンタへのプレゼントが。

 

女の子もプレゼントを用意しているなんて、

子どものとき、サンタさんに手紙を書いたことを思い出します。

 

相手を思う気持ち、

確かに、サンタさんにもらってばかりじゃ悪いですね(笑)

 

サンタは、プレゼントを大事に抱えて持ち帰り、

自分もちゃっかり用意していた靴下にプレゼントを入れて寝ます。

 

翌朝、開けると…。

読んでからのお楽しみです。

 

子どもには、クリスマスを期待させるためにも(笑)

12月24日までに読んであげたい本です。

 

季節モノの本の読み聞かせは、タイミングが命です。

 

子ども同士のクリスマス会があれば、

プレゼントにもいいですね。

 

本をもらって喜ばない人はいませんからね。

 

平成最後のクリスマスが、

子どもたちにとっていい日になりますように。

 

 

『このあとどうしちゃおう』ヨシタケシンスケ

“死について,もっとカジュアルに考える”

 

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 今日紹介するのは、この本です。

書店で見たよっていう方もいると思います。

 

 

ヨシタケシンスケさん

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27歳の時にお母様を亡くされ、

その数年後にお父様も亡くされたそうです。

 

この本には、

リーフレットのおまけが付いていて、

ヨシタケさんのインタビューと

描きおろし4コマ漫画も楽しめます。

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自分にとって大事な人に対し、

「大丈夫、きっとよくなる。」と励ますばかりで、

肩の力を抜いて死の話をできなかったことが

語られています。👇

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まずは、リーフレットを読んだあと、

『このあと どうしちゃおう』を読んでみました。

 

 

以下は私が感じたこともお伝えしています。

 

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お父さんやお母さんとも違う。

おじいちゃんは子どもにとって、どんな存在なのでしょう。

 

『このあとどうしちゃおう』は、

「こないだ おじいちゃんが しんじゃった。」

という書き出しではじまります。

 

おじいちゃんの残した

「このあと どうしちゃおう」と書かれたノートには、

 

まるで死ぬのが怖くない、

むしろ楽しみだそ!

くらいの世界が描かれています。

 

読み進めていくと、

このおじいちゃんワールドに引き込まれていきます。

 

想像力豊か、且つ自由度が高すぎて、

おじいちゃんが

死を怖がっていないような気さえしてきます。

 

 

「でも ちょっとまてよ。」という

男の子の言葉にドキッ。

 

男の子は、

本当は死ぬのが怖かったのではないかという

おじいちゃんの気持ちに感づき、

生前のおじいちゃんの孤独を心配します。

 

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そのあと、男の子もおじいちゃんの真似をして

「このあとどうしちゃおう」ノート

書きますが、さすが子ども。

 

「いきているあいだは どうしちゃおう」ノート

も同時に書き始めます。

 

 

最後、天国に行った時のために

男の子がブランコで空を飛ぶ練習をするシーンが

あります。

そこに飛んでくるビニール袋。

 

これを見て

ピンときてくれる子どもがいたら嬉しいです。

 

是非、読んでみてください。

 

『だるまちゃんとてんぐちゃん』かこさとし

 

「あっこのイラスト見たことある!」

記憶に残るやさしい絵 ー追悼ーかこさとしさん

 

 

  • 著者          かこさとし
  • 発売日       1967/2/1
  • 対象年齢    5才〜
  • 出版社       福音館書店
  • 友達思いやり本
  • プレゼント本
  • 10分で読み聞かせ本

 2018年5月、92歳で亡くなった加古里子かこさとし)さん。

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https://www.huffingtonpost.jp/2018/05/07/kako-satoshi_a_23428464/より

今、話題の絵本作家ヨシタケシンスケさんも、かこ先生の絵本を見て刺激を受けたと言っています。

 

『だるまちゃんとてんぐちゃん』は、

だるまちゃんが、てんぐちゃんのうちわや帽子、はき物、

そして長〜い鼻までも欲しがるお話です。

 

それらが欲しくなるたび、だるまちゃんは家に帰って、

「てんぐちゃんのような〇〇がほしいよう」

とお父さんのだるまどんに言います。

 

私が好きなのは、このだるまどん。

強面なのに、だるまちゃんが欲しいと言ったものを

家中探して集めてくれる。笑

「今、時間がないから!」

「自分で探しなさい!」

と、忙しい現代社会で言ってしまいそうな親のセリフでは

ないのです。(反省…)

 

しまいには、長〜い鼻が欲しいと言ったのに、

だるまどんは花をたくさん用意してくれます。

(勘違いもかわいい!笑)

世のお父さんも、はりきりすぎてヘマをしたりしますよね。笑

 

そして、てんぐちゃんがやさしい!

だるまちゃんが自分のマネをして見せてくるたび、

「ずいぶんすてきな〇〇になったね!」

と褒めてくれます。

 

そういえば、

子どもって、自分のアイデアをマネされるとすごく怒りませんか。笑

ニコニコ顔で褒めてくれるてんぐちゃんは、心が広いのですね。

 

かこさとしさんの本だと、この2冊が大好きです。

 

『どろぼうがっこう』は、

読み聞かせをした子ども達がどハマり。

授業中、静かに廊下を歩かなきゃいけないときに、

子「くまさかせんせー!(大声)」

先「しーっ!なんだ!(小声)」

 

と言って、かなり遊びました。

もう演劇発表できそうなくらい(笑)

 

 

子どもを虜にする作品を作ってくれたかこさんに感謝です。

いつまでも、親から子へ語り継がれる作品であってほしいですね。

『そらまめくんのぼくのいちにち』なかやみわ

今、本屋さんの児童書コーナーに絶対と言っていいほど置いてある本

 

 

  • 著者          なかやみわ
  • 発売日       2006/7/10
  • 対象年齢    6才〜
  • 出版社       小学館
  • 友達思いやり本
  • プレゼント本
  • 10分で読み聞かせ本

 

いきなりですが、豆が嫌いって子ども多いですよね(^_^;)

えだ豆は、クセも無く、食べ慣れていていますが、

給食に出るひよこ豆グリーンピース、さやえんどうを

箸でホイホイよける。笑

 

そら豆もきっと食べられない子がいると思います。笑

 

この『そらまめくん』シリーズには、

ふっくらしたカワイイそらまめくんが出てきます。

 

朝読書の時間、1年生に読み聞かせをしたら、

子どもたちは一気にそらまめくんのことを好きになりました。

 

後先考えずに行動しちゃうそらまめくん。

ハプニングに見舞われながらも、

豆友達(笑)と力を合わせ、

思いがけないハッピーな結末をむかえます。

 

豆友達には、

えだまめくん

ピーナツくん

さやえんどうさん

グリーンピースのきょうだい

がいます。

 

ピーナツくんのおうちは、ちゃんと土の中にあるんですよ。

「ピーナツくんって、地下暮らしなのー!?」

「先生、さっきのページもう一回見せて!」

1年生にとって、秘密基地みたいで魅力的なのかな。

低学年の読み聞かせには、ちょうどいいページ数でした。

 

私は、このシリーズの中だと、

『そらまめくんのベット』が一番お気に入りです。

 

 

それは、また後ほど紹介します。

 

 

このブログに込めた願い

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こんにちは。かなぺいです。

今日は、このブログをはじめたきっかけについて書きます。

 


 このブログを始めたきっかけは、

「語彙力は思考力に大きく影響する」と思ったからです。

 

私達は、声に出さなくても、頭の中で物事を考えたりしますよね。

そのとき、必ず自分の知っている語彙を使って思考しています。

 

というか、

知らない語彙はもともとインプットされてないので、

考えごとはできません。笑(^◇^;)

 

語彙が豊富である=色々な方向から物事を捉えて行動できる

 

身につけていた語彙のおかげで、

寛容になれたり、ストレスを減らせたり

新たなアイデアを思いついたり

 

語彙が人生を豊かにする場面はたくさんあると思いませんか。

 

このブログには、箇条書きで対象年齢を載せています、、、

が!

 

これは、現役小学校教員の私の感覚です。

子どもたちが読書をしている様子や

家で買ってもらっている本の話をしているので、

「大体これくらいの年齢かな。」と判断して書いています。

 

ですので、

本の後ろに記載されている年齢と異なる場合があります。

 

お子さんによっては、

生活経験の違いで読めたり読めなかったりする本もあると思います。

また興味も個々に違います

 

本に記載されている対象年齢は、

あまり気にしなくていいのでは…とよく思います。

 

興味のある本を読んで、

難しければ誰かに聞いたり後から読んだりする。

それくらいの気楽さで本を選ぶ方が、楽しいです。

 

まず大切なこと

それは、周りの大人がその子の今の読書力を大まかにでいいので把握することです。

そうして、その子がたくさんの本と出会える環境をつくることです

 

担任も、

クラスの子どもが読書をする姿勢、

本の厚さや字の大きさ、

漢字の量、

図書貸出カードから全員の読書力を日々観察しています。

 

学年が上がる前は本を読まなかった子が、

1年間で図書貸出カード10枚(180冊くらい)達成した1年は、驚きの連続でした。

 

国語や算数などの主要教科すべてのテストが右肩上がりになっていきました。

 

作文も、本で得た語彙力が文章を豊かにし、

文章構成がうまくなり、

休み時間に5分ほどで書いた詩は全校文集の巻頭詩に選ばれました。

 

学力に限らず、本は心も育てます。

その子は、何事も手を抜かず、本気で取り組み、

明るく元気で、

とても優しい子になっていきました。

 

絵本に刺激を受けた子、その子を見て刺激を受けた私。

何かできると思いました。

 

1年間で自分が子どもたちの読書を見守れるのは、

クラスの児童だけです。

 

しかし、日本全国の小学生は640万人ほどいます。

 

それならば、

読みたいと思える本と出会えるようなブログを作りたい。

 

私自身がその本を読み、

本の内容や、発達段階、

子どもにつけさせたい力など自分なりに整理してみよう。

 

 

教室で読み聞かせをしたら、

子ども達の生の反応を書いていこう。

 

それが、このブログを作ったきっかけです。

 

長文をお読みいただき、ありがとうございました。

 

ブログに訪れてくださる方が本と出会い、

本と向き合う時間が充実しますように。

 

 

 

山梨県は美術であふれていた!@昇仙峡 影絵の森美術館 藤城清治

 

連休を利用して、山梨県に行ってきました。

山梨県は、今年で開府500年を迎えるそうです。

 

駅に着くと人・人・人!

その日はちょうどイベントで、

ディズニーランド?からミッキーマウス達がきて

パレードをするということでした。

 

パトカーやテロ対策の車両が

道を封鎖していました。(゚Д゚)

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何も知らないで来てしまった私は、大通りを避けて観光開始。

駅前のにぎわいに比べて、

カフェや神社は静かで楽しめました。

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その日は、一泊ゲストハウスに泊まり、

そこで知り合った人に、

影絵の森美術館、おすすめだよ!昇仙峡に行くならぜひ!」

と教えてもらいました。

それまで、藤城清治さんの絵が展示されていることを

知りませんでした。

1日目で、ワインも楽しみ、

結構満足しちゃってたので…。笑

 

 

さて、2日目は昇仙峡と決まったので甲府駅へ。

天気は快晴。

9時15分発のバスに乗って、

昇仙峡滝上まで50分くらいでした。

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なんと、今年94歳を迎える藤城清治さん!

影絵は、カミソリで切っているようです。

この絵のあたたかい印象は、カミソリからきているのかあ。

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あまり書くとネタバレになってしまいそうですが、

展示の仕方も工夫されていて、作品もたくさんありました。

 

2019年3月(予定)までは、

喜多川歌麿ビードロを吹く娘」

葛飾北斎「凱風快晴」

歌川広重東海道五十三次」あのお茶漬けに時々入ってるカード!笑

東洲斎写楽(1年だけ姿を表した絵師…という知識しかない)

 

という、

名だたる絵師の浮世絵も同じチケットで楽しめます。

これは行く価値ありすぎ!

 

昇仙峡からの帰り道、

山梨大学の教授だった方とお話できました。

山梨県は、自然の恵みから得たお金でミレーの絵を買い集めたということ。

特に、某電力会社に自然e電力を売っているらしい、、、

確かに、山梨県立美術館にはミレーの絵

(しかも有名な作品ばかり!)が、

たくさん展示してありました。

 

 

最初にも述べた通り、開府500年ということで

イベントに合わせて行くと、より楽しめそうです。

 

それでは、もう一度アクセス方法を。

 

バスで影絵の森美術館に行くには、

「昇仙峡滝上」で降ります

駐車場も無料なので、車の方も安心です。

 

ロープウェイ往復券と影絵の森美術館のセット券はお得です。

美術館だけ利用する時は、

美術館の目の前で割引券を配ってる人がいるので、もらってください。

一般800円が720円になります。

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なんといっても、1994年世界初の影絵美術館ですから

是非、昇仙峡とセットで楽しんでください。

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 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。